◆◆◆ 第5ステージ ◆◆◆
Bobo-Dioulasso 121q

今日までにかなり蚊にくわれてしまった。6箇所くらい。なので、ドクターにどのくらいの確率でマラリア蚊がいるのか聞いてみた。
ドクター「そんなに多くないよ」
なんだそうなのかとホッとした瞬間、
ドクター「5匹に1匹くらいかな」
・・・・・・・・・・・・そ、それってめっちゃ確率高いんじゃ。オレ死んだかも・・・。


今日はボボの町中を1周10.1kmの周回を12周する。スタート時間はいつもより少し遅く、8時半。いつもより20,30分多く寝ることは貴重だ。
町はなだらかな丘陵地にあるため、1周に2回緩やかな上りがある。
ラインレースとはまた違うので、今日のレース展開はいつもと違うものになりそうだ。僕たちも周回レースの方が慣れている。
今日もまたアフリカ勢が前半から激しくアタックをかけるが、決定的な逃げは決まらぬまま半分を過ぎた。
ボボはブルキナで2番目に大きな町だけあって、さすがに観客が多い。特にゴール地点2キロくらい前からものすごい観客がいる。前を通る度に子供達が大合唱しているのだけど、よ〜く聞いたら、「ビードーン!!(ボートール!!)ビードーン!!(ボートール!!)」と言っている。
応援じゃないじゃん!ていうか、やるかボケー!!

再び激しいアタックが繰り返されて、ピエール、くまさんを含む12人の逃げが決まった。
マイヨジョーヌのベルギー人は僕の集団に取り残された。

どんどんと差が広がり、3分以上のタイム差がついた。
そのため、リーダーのベルギーチームが集団を引き始め、どんどんスピードが上がっていく。これは前の方にいたほうがいいと思い、前に上がっていったら、ピンクパンサーも上がってきて、僕の前に入った。
ベルギー人が引く中、アフリカ人何人かがアタックして抜け出した。その為またペースが上がり、僕の前にいるピンクパンサーがまたもや中切れした!!
中切れしたにも関わらず避けようとしないので、さすがにキレて押し出した。
アフリカ人のアタックはまだ捕まってなくて、集団のペースもちょっと落ちた時、北のちびっ子がアタック。ものすごい瞬発力で、アタックの瞬間は後ろに付けなかったけど、少し時間を掛けて追いついた。そしたら先頭交代の合図してきたので、追いつくので脚を使ってまだとてもじゃないけど前に出れないので、ちびっ子の尻を押して引っ張ってもらった。アフリカ人グループに追いつき、ローテーションするのかと思いきや、ちびっ子がカウンターアタック!!
反応できたけど後ろに付けなかった。このちびっ子の瞬発力はものすごく、時間を掛けて追いつこうと思ったけどタレてしまった。さらに集団からカウンターされて、反応出来ずに撃沈。
結局この攻撃で逃げが決まり、僕はまたも取り残された。
久保さんからちびっ子の話しは聞いていたが、本当に強烈だ。
レースで、ゴール前50メートルからもがいて3,4人抜けるほどの瞬発力の持ち主らしい。

もう今日はグルペット(完走を目的とした集団)で脚を休ませることにした。終盤グルペットからアレックスがアタックして、何人かで抜け出した。

アフリカ人は集団を引かないし、、ペースはかなり遅い。
集団の後ろで、ベルギー人とオランダ2人がなにやら話しをして盛り上がっている。何話してんだろ〜?と思ったら、「こいつら(アフリカ人)集団を全然引かない癖に、アタックには反応するんだよな〜」、「ちょっと試してみようか」と言って、ライト・トゥ・プレイのオランダ選手が前に上がっていって、アタックした。
そしたらアフリカ勢が死に物狂いで追い駆けた。追いつくと誰も集団の前に出ようとせず、集団は横に広がる。
そして後ろに戻ってきて、「やっぱそうだよ!」と言って笑っている。
「もう1回やってみようか」とまたアタック。そしてアフリカ選手が追い駆ける。そして誰も前に出ない。確かに言うとおりだ(笑)。

ラスト2周の時に、ゴール前で「がんばってくださ〜い」と日本語が聞こえたような気がして、ハッ!!と声が聞こえた方を見たら、日本人っぽい人がいた・・・・。なんだったんだ今のは!?
そして今日はこのままゴールした。
やっぱり精神的にラインレースより周回レースの方が楽だな。
車に戻り、水を浴びて着替えながら、辻ちゃん達に「日本人がいたよー!!がんばってって言われたもん」と言ったけど、信じてもらえなかった。
そしたら例の日本人らしき人がやってきた。「こんにちわ〜」ってやっぱ日本人だよ!
話しを聞くと、海外協力隊でブルキナに派遣されてきて、他にもブルキナ各地に25人くらいいて、中には村に派遣されている人もいるらしい。
そんなの村に行った瞬間絶望するよな〜と思った。僕がいきなり村に派遣されたら普通に死ぬかも。
それでもこの方はもうブルキナには1年半いて、あと半年で帰国できるそうだ。・・・お〜い1年以上生きてる人がいたよ〜。
こんなの給料1億くらいもらわないと割に合わないですよね!?
なんでもテレビで僕ら日本人が出てるのを見て、応援に駆けつけて来てくれたそうだ。こういう人がいるんだと思うと、もっともっとがんばらなくちゃ!と気合いが入る。

もう熱くなってて飲まないシロップ入りの水をを子供にあげたら、もう本気の奪い合いが始まってしまった。
小さい女の子にあげたから、一瞬で奪われてしまいペットボトルももうグシャグシャ。
あげなきゃ良かったと思いながら見守ったら、男の子がゲットして、周りの小さい子達に分けてあげてた。最初からそうすればいいのに・・・。
仕方ないので、女の子には余った捕食をこそっとあげた。

なかなか楽しかったボボを後にして、今日は100キロ移動。
パというなんとも覚えやすい村に到着した。そういえば今日はテント泊だったんだ〜。
お昼食べて、シャワー浴びて洗濯してお昼寝タイム。
目が覚めたら、シャンタルが「起きたわよー」と誰かを呼んでいる。すぐにこないだ僕のことを見捨てたカメラマンがやってきた。初日がんばって完走したことで僕に興味を持ったらしく、密着取材したいそうだ。
村ではお祭りをやっているようなので、早速見に出かけた。踊りを見た後近くの集落を見学した。
パの村人達はとても優しく、ここでなら住めるかもとちょろっと思った。
散歩して集落に行き、いろいろ話したりしてだんだんブルキナ人の良さが分かってきた。最初は冗談じゃないと思っていたテント泊も、村人達と交流がもてるし、楽しくなってきた。

夜はなんだかお腹が痛くなって、夕飯をあまり食べられなかった。それを見てシャンタルが「おかわりしないの!?こんなに食べないダイはおかしいわ」と笑っている。くまさんは「やっと普通になったな。今までが病気だったんだよ」と言ってくるし。
くまさんに「じゃあ普通になったから家に招待してよね」と返した(笑)。
くそ〜、でもマジで腹が痛い。薬を飲んで寝た。



 

photo classement
そのF そのD TOP